広島豪雨、バックビルディング現象か 積乱雲が次々発生

広島豪雨、バックビルディング現象か　積乱雲が次々発生 気象庁の気象レーダーによる観測では、集中的に雨が降った地域が、南西から北東に向かって直線状に延びていた。このことから、次々と発生した積乱雲が一列に並ぶ「バックビルディング現象」が起きていた可能性が高いと見られている。そびえるビルのような積乱雲が直線的に並ぶ様子から名付けられた現象だ。 広島で大規模土砂災害 土砂災害、全国で発生の危険　もろい地質と豪雨が引き金 　気象庁気象研究所（茨城県つくば市）などによると、太平洋上にある高気圧のへりに沿って、南から暖かく湿った空気が豊後水道を通って広島市付近に多量に流れ込み、さらに山地にぶつかって上昇することで積乱雲ができた。 　しかし、積乱雲が上空で吹く南西の風に乗って風下に移動した後に、同じ場所で新しい積乱雲が発生することが繰り返され、大雨が狭い範囲に集中して、継続的に降ったと考えられている。 　バックビルディング現象の発生には、地上付近と上空とで風向や風速が違い、できたばかりの積乱雲が風下に移動して次の積乱雲ができやすいことが必要。今回は地上で南寄りの風、上空は南西の風が吹いて発生条件がそろっていたという。 　同じような現象はこれまで、今年７月に台風８号に伴って大雨が降った沖縄県のほか、２０１２年７月の九州北部豪雨でも起きている。気温が高い西日本ほど多く、太平洋側で起こりやすい傾向があるが、気象研は「全国どこででも発生しうる」という。 　気象庁によると、バックビルディング現象による大雨の発生が増えているわけではないが、１時間あたりの雨量が５０ミリ以上の大雨の発生回数は、近年明らかな増加傾向が見られる。 　東京大の中村尚教授（気候力学）は「地球温暖化が（豪雨の増加の）原因かどうか、判断するのは難しい」と話すが、地球の大気中の水蒸気量は増加傾向にあり、それによって大雨も増えると予測する。環境省の研究班が今年３月に公表した報告書はコンピューターのシミュレーションに基づき、このままのペースで温暖化が進めば、斜面崩壊の発生確率は今世紀末に関東をのぞくすべての地域で増加する可能性が高い、と指摘した。 　豪雨災害に詳しい九州大の小松利光名誉教授（防災工学）は「近年の被害をみれば、災害の威力がすでに地域の『防災能力』を超えていることは明らか。個人や地域も一緒になって、人命を守る減災に取り組んでいく必要がある。役所任せでは間に合わない」と指摘する。 schott ライダース カナダグース 2015 タトラス ダウン デュベチカ sierra designs rocky mountain featherbed リー ジーンズ ジョンブル herno 通販 ディーゼル デニム the north face